精選版 日本国語大辞典 「紙本」の意味・読み・例文・類語 し‐ほん【紙本】 〘 名詞 〙 紙地に書いた書や画や文書(もんじょ)。また、その紙地。⇔絹本(けんぽん)。[初出の実例]「画家は側に拡げた紙本(シホン)に」(出典:茶話(1915‐30)〈薄田泣菫〉応挙の蕎麦屋)[その他の文献]〔范成大‐題張希賢紙本花詩・牡丹〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「紙本」の意味・わかりやすい解説 紙本しほん 書・画・文書(もんじょ)などの紙に書かれたもの。「本」には「質」(材質)の意味があり、たとえば「紙本墨書」といえば、紙に墨で書かれた書あるいは文書、「紙本着色」は、紙に描かれた着彩画であることを示す。ほかに、紙本淡彩、紙本金地着色、紙本版画など、技法を表すことばと組み合わせて、おもに美術作品や歴史資料の材質を示すのに用いられることが多い。 紙本に対して、絹に書かれたものを絹本(けんぽん)という。また、同じ絹でも繻子(しゅす)織の一種で、光沢のある絖(ぬめ)に書いたものを、とくに絖本(こうほん)とよんでいる。[松原 茂] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例