素服(読み)ソフク

デジタル大辞泉 「素服」の意味・読み・例文・類語

そ‐ふく【素服】

染めてない白地衣服
喪服
故人が為に、いかでかはここに―着せざらんとて」〈著聞集一六

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精選版 日本国語大辞典 「素服」の意味・読み・例文・類語

そ‐ふく【素服】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 染めない素地(きじ)のままの衣服。また、儀礼用でない、普通の衣服。
  3. 喪服の一つ。飾りのない無地の服。ふじごろも(藤衣)。
    1. [初出の実例]「遺詔、勿素服挙哀」(出典続日本紀‐大宝二年(702)一二月甲寅)
    2. 「堀河院の御そふく賜りたらば」(出典:讚岐典侍(1108頃)下)
    3. [その他の文献]〔春秋左伝‐僖公三三年〕

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普及版 字通 「素服」の読み・字形・画数・意味

【素服】そふく

白絹の服。喪服。〔礼記、郊特牲〕皮弁して祭り、素して以てりをる。

字通「素」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の素服の言及

【忌服】より

…服忌ともいい,死が発生してのち一定期間,喪服(凶服)を着て家に忌みこもること。〈忌〉は死のけがれにより家に謹慎することであり,〈服〉とはもと素服(そぶく)を着ることである。律令制のもとでは,父母の喪にあえば1年間は中央の官人も解官し休暇が与えられた。…

【喪服】より


[日本]
 本来,喪服は喪にある期間中着用するものであったが,近年はわずかに葬送の日などに着用されるにすぎない。喪服のことを中国,朝鮮などで凶服というが,これは人生の凶事に際して着用されるからであり,これを素服(そふく)というのは,麻などの加工しない生地のままか白地の布で作ったからである。日本でも《日本書紀》などは素服の字を用いて〈あさのみそ〉とよませているが,《和名抄》によると,日本では古く喪服のことを〈不知古路毛(ふじごろも)〉といっていたことが知られる。…

※「素服」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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