緇素(読み)しそ

精選版 日本国語大辞典 「緇素」の意味・読み・例文・類語

し‐そ【緇素】

〘名〙 (「緇」は黒衣僧衣、「素」は白衣俗人の着る衣服の意から) 僧侶と俗人。僧俗
懐風藻(751)初春在竹渓山寺於長王宅宴追致辞〈釈道慈〉「緇素杳然別、金漆諒難同」
太平記(14C後)四〇「難有法会なれば、聴聞の緇素(シソ)随喜と云者なし」

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デジタル大辞泉 「緇素」の意味・読み・例文・類語

し‐そ【×緇素】

《「緇」は黒、「素」は白の意》僧と俗人。僧俗。

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普及版 字通 「緇素」の読み・字形・画数・意味

【緇素】しそ

黒と白。僧と俗。〔魏書、釈老志〕永元年秋、詔して曰く、緇素に殊なり、法律亦た異なる。~今より已後、衆人已上の罪を犯せるは、仍(な)ほ俗に依りて斷じ、餘は悉(ことごと)く~制を以て之れを治せしむと。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「緇素」の意味・わかりやすい解説

緇素
しそ

仏教用語。緇とは出家者の衣の色である黒色をいい,素とは在家者の衣の色である白色をいう。転じて出家者と在家者を意味する。

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