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線維肉腫 せんいにくしゅfibrosarcoma

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

線維肉腫
せんいにくしゅ
fibrosarcoma

肉腫というのは本来,未熟な非上皮性の悪性腫瘍をいうが,未熟な細胞のみから成っている部分のほかに,いくぶんは分化した部分があって,発生母細胞の組織の性状を明らかにできるものがある。線維肉腫はその一つであり,線維芽細胞の性状がはっきりしている。単純肉腫の紡錘型細胞肉腫と,良性の結合組織腫瘍の中間に位置するような構造と性状をもっている。また線維肉腫は本来,線維をつくる細胞であるから,成熟した腫瘍では細胞間に膠原線維が出現することがあり,組織中には線維が豊富である。線維肉腫の発生部位は皮膚,皮下結合組織,骨膜,筋膜,腱など。

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家庭医学館の解説

せんいにくしゅ【線維肉腫 Fibrosarcoma】

[どんな病気か]
 線維肉腫は、骨の悪性腫瘍(あくせいしゅよう)(がん)の1つですが、発生数は少なくて、骨肉腫(こつにくしゅ)の約4%くらいです。
 この病気が発生しやすい年齢は、10~40歳で、30歳代にもっとも多くみられます。
 発生しやすい部位は大腿骨(だいたいこつ)(ももの太い骨)、脛骨(けいこつ)(すねの太い骨)、腓骨(ひこつ)(すねの細い骨)などの長管骨(ちょうかんこつ)(長くて大きな筒状の骨)のほか、骨盤(こつばん)や肩甲骨(けんこうこつ)などの扁平骨(へんぺいこつ)にも発生します。
[症状]
 主要な症状は痛みで、ごくまれに、病的骨折をおこして発見されることもあります。
[検査と診断]
 診断は、X線像、CT、MRIなどの画像検査と、腫瘍の一部をとって組織の変化を顕微鏡で調べる生検(せいけん)(病理組織学的検査)で行なわれます。
[治療]
 生検によって、腫瘍細胞のタイプがわかり、それによって転移しやすいかどうかなど、悪性の程度がわかりますので、悪性度が低ければ、腫瘍部分の切除と、それによっておこる骨の欠損に対する再建術が、おもな治療法となります。
 悪性度が高い腫瘍では、抗がん剤の使用などによる補助化学療法が必要となります。
 日本整形外科学会がまとめた記録によると、線維肉腫の手術後の5年生存率は49%です。治療を始めた時点で転移がない例では、5年生存率は60%となっています。

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