緩効性肥料(読み)かんこうせいひりょう

大辞林 第三版の解説

かんこうせいひりょう【緩効性肥料】

効果がゆっくりあらわれ、長続きするように工夫された肥料。徐々に溶け出すように、水に溶けにくい成分を使用したものや、粒状にした肥料を小さな穴のあいた被覆材でくるんだりしたものがある。 → 速効性肥料遅効性肥料

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

緩効性肥料
かんこうせいひりょう

水溶性の速効性肥料に比べて効果がゆっくりと発現してくる肥料をいう。一定期間を置いて急激に発現してくる肥料の場合には遅効性肥料ということばがよく用いられる。堆厩肥(たいきゅうひ)、油かす、骨粉、魚粉などの有機質の自給肥料も緩効的肥効を示すが、一般には化学工業的に合成された緩効性窒素肥料、緩効性カリ肥料のことをいう。緩効性肥料には、水には難溶性であるが化学的作用または微生物の作用によって徐々に分解され有効化するものや、易溶性の肥料を半透水性ないし非透水性膜物質で被覆加工し肥効を人為的にコントロールした被覆複合肥料がある。
 現在市販されている緩効性窒素肥料としては、ウレアホルム、グアニル尿素、CDU(クロトニリデン二尿素)、IB(イソブチリデン二尿素)など尿素とアルデヒド類との縮合物が多い。またシュウ酸とアンモニアを縮合させたオキサミドがある。被覆複合肥料としては硫黄(いおう)コーティング複合肥料、被覆苦土肥料などがある。緩効性窒素肥料は雨水による溶脱や表層流による損失を補い、また脱窒(空中へ窒素ガスとして逃げること)を硝酸化成の抑制によって減少させ、肥料の作物生産効率を著しく改善することができる。[小山雄生]
『伊達昇・塩崎尚郎編著『肥料便覧』第5版(1997・農山漁村文化協会) ▽肥料協会新聞部編『肥料年鑑』各年版(肥料協会)』

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