精選版 日本国語大辞典 「自給肥料」の意味・読み・例文・類語
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自家労働によって生産される肥料で手間肥(てまごえ)ともいう。販売肥料(金肥(きんぴ)ともいう)に対する語として使われる。堆厩肥(たいきゅうひ)、藁(わら)、米糠(こめぬか)、草木灰、野草、緑肥、人糞(じんぷん)尿(下肥(しもごえ))、家畜糞尿、泥土、肥土、藻類などがある。化学肥料の普及と農家の労働力不足、機械化などの影響によって、これらの自給肥料の使用量は昔に比べ激減しているが、堆厩肥など自給肥料には有機質のものが多く、その減少は耕地の地力維持の面から望ましくない。なお、2011年(平成23)3月の東日本大震災の際に発生した福島第一原子力発電所の事故により稲藁、落ち葉等が放射性セシウムにより汚染されたため、東北、関東甲信越、静岡県の計17都県の落ち葉などを原料とする肥料については施用が自粛された。しかし、放射性セシウムの暫定許容値(1キログラム当り400ベクレル)を下回ることが確認された肥料は2011年8月から施用できるようになった。
[小山雄生]
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