縒る(読み)ヨル

デジタル大辞泉 「縒る」の意味・読み・例文・類語

よ・る【×縒る/×撚る】

[動ラ五(四)]
糸など、何本かをねじり合わせて1本にする。「縄を―・る」
ねじる。ねじるように曲げる。また、ねじって螺旋らせん状にする。「こよりを―・る」「悲しみに身を―・る」
[可能]よれる
[動ラ下二]よれる」の文語形
[類語](1縒り合わせる縒りを掛けるあざな/(2捻る曲げるねじるよじるねじれるよじれるたわめるねじ上げるねじ向けるれる捻転

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「縒る」の意味・読み・例文・類語

よ・る【縒・撚】

  1. [ 1 ] 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙
    1. 糸、または糸状のもの何本かをねじり合わせて一本にする。ひねってまつわらせる。
      1. [初出の実例]「吾が持てる三相(みつあひ)に搓流(よれル)糸もちて付けてましもの今そ悔しき」(出典万葉集(8C後)四・五一六)
      2. 「女の髪すぢをよれる綱には、大象もよくつながれ」(出典:徒然草(1331頃)九)
    2. ねじり曲げる。ねじって螺旋状にする。
      1. [初出の実例]「よられつる野もせの草のかげろひて涼しくくもる夕立の空〈西行〉」(出典:新古今和歌集(1205)夏・二六三)
    3. 縛る。くくる。
      1. [初出の実例]「有る人、其の手足を縛(ヨリ)たり」(出典:法華義疏長保四年点(1002)四)
  2. [ 2 ] 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙よれる(縒)

え・る【縒】

  1. 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙 細長いものをいくつかからませ、ねじって一つにする。よる。
    1. [初出の実例]「腰にどふの綱、三筋ゑってつけさせ」(出典:幸若・景清(室町末‐近世初)下)

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