三重県松阪(まつさか)市の名菓。いわば最中(もなか)の変形だが、老伴の創始は最中より古い天正(てんしょう)年間(1573~92)、近江(おうみ)国(滋賀県)日野から松阪に移った蒲生氏郷(がもううじさと)の御用菓子司、柳屋奉善の手になる。最中は2枚の皮を拝み合わせにするが、老伴は1枚の最中種(だね)に、朝日に見立てた紅餡(べにあん)を盛った。最中皮の文様は、帰化人東漢(やまとのあや)氏の屋敷の端瓦を写したといわれ、菓子名も初めは「古瓦」であった。紅餡をいまの羊かん種に変えたのは幕末のことで、松阪の長者、三井高利がある茶席で「老いののちもともどもに」と賞賛し、このため菓子名も「老伴」に改められた。
[沢 史生]
一月五日ごろから二月二、三日ごろの、小寒、大寒合わせた約三〇日間。寒中(かんちゅう)。《 季語・冬 》[初出の実例]「寒(カン)の中 薬喰 声つかふ 酒作 紅粉(べに) 門垢離(かどごり)」(出典:俳...