聖像禁止令(読み)セイゾウキンシレイ(その他表記)Iconoclasm

デジタル大辞泉 「聖像禁止令」の意味・読み・例文・類語

せいぞうきんし‐れい〔セイザウキンシ‐〕【聖像禁止令】

726年、東ローマ帝国皇帝レオ3世が発布した聖像崇敬を禁止する勅令。信仰上の理由ほかに、修道院勢力の抑圧目的としていたためローマ教会が反発し、教会の東西分裂の一因となった。聖像破壊令。イコノクラスト。

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旺文社世界史事典 三訂版 「聖像禁止令」の解説

聖像禁止令
せいぞうきんしれい
Iconoclasm

726年,ビザンツ皇帝レオン3世が発した法令
ビザンツ帝国が偶像崇拝を禁じるイスラーム教徒に対抗するためと,修道院領を没収するために,聖像崇拝論争に乗じて禁令を出した。これに対して,西方のローマ教皇グレゴリウス2世はゲルマン人教化の必要から反対し,さらに教皇レオ3世はフランク王国との結合を強化して対抗した。その結果,東西両教会の分離(1054),ひいては西欧・東欧両世界の分離といいう事態を招いた。

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