能満寺古墳群(読み)のうまんじこふんぐん

日本歴史地名大系 「能満寺古墳群」の解説

能満寺古墳群
のうまんじこふんぐん

[現在地名]大平村下唐原

山国やまくに川西岸の河岸段丘縁辺部、標高三五メートルに立地する三基の古墳。平成五―六年(一九九三―九四)調査された。一号墳は直径一〇メートルの円墳、二号墳は一辺一〇メートルの方墳、三号墳は墳丘の長さ約三五メートルの前方後円墳で、後円部は三段、前方部は二段に築かれ、周囲には幅七メートルの周溝が北から西にかけて巡る。前方部の西半分は東半分に比べ短く造られ、非対称である。埋葬部は盗掘により大部分が破壊されていたが、簡略な竪穴式石室と推定され、排水溝が確認された。盗掘坑からは舶載の四獣鏡と鳳鏡片が出土した。出土遺物遺構の切合いから、四世紀前半から中頃にかけて二号墳、一号墳、三号墳の順に築造されたと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android