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膠原繊維 こうげんせんい

大辞林 第三版の解説

こうげんせんい【膠原繊維】

結合組織の細胞間に見られる繊維。コラーゲンから成る。伸長性に欠けるが、引っ張りには強い。

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世界大百科事典 第2版の解説

こうげんせんい【膠原繊維 collagen fiber】

結合組織の細胞間に存在する最も普通の繊維である。真皮,,靱帯などはこのの集束である。その成分はコラーゲンで,これはグリシン,プロリン,ヒドロキシプロリンを豊富に含む。1本の膠原繊維は膠原原繊維と呼ばれる無数の細い繊維の集まりであり,これはさらに細い幅500~1000Åの膠原細繊維の集まりからなる。膠原細繊維を電子顕微鏡で見ると640Åを間隔とする横紋がみられる。膠原細繊維は径14Å,長さ2600Åのトロポコラーゲンと呼ばれる棒状のタンパク質分子がその長さの1/4ずつ交互にずれながら横に並んで束を形成したもので,640Åの横紋はそのために作られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

膠原繊維
こうげんせんい

結合組織の細胞間基質中に多くみられる繊維。分子量約30万のコラーゲンというタンパク質の繊維が規則正しく配列されており、電子顕微鏡では20~100ナノメートルの膠原繊維が集合してできていることがわかる。膠原繊維は熱や酸で処理したり、ペプシンで消化すると消失する。煮沸して水溶性にしたものがゼラチン(膠(にかわ))である。膠原繊維は成体中で結合組織に強度を与えるほかに、胚(はい)発生などにおける細胞の運動や形態形成にも重要な役割を果たしている。[八杉貞雄]

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世界大百科事典内の膠原繊維の言及

【腱】より

…腱は一端が筋肉に移行し,他端は骨膜を通して骨実質内に侵入している。平行に走る密な膠原(こうげん)繊維の束とその間に存する腱細胞tendon cellからなり,断面積1cm2について500kgの引張りに耐えることができる。腱細胞は繊維芽細胞の一種で膠原繊維の間を縦にならんで,コウモリの翼のような形をなし,翼細胞とも呼ばれる。…

【コラーゲン】より

…この分子は3本のペプチド鎖から成り,それらがより合わさって3本鎖右巻き超らせんを構成している。トロポコラーゲン分子が会合してコラーゲン繊維(膠原繊維)を形成するが,各分子は軸方向に1/4ずつずれて配列し,その結果640Å間隔の独特の縞模様を形成する。アミノ酸組成はグリシン,プロリン,ハイドロキシプロリンが多く,含硫アミノ酸が少ない。…

【皮膚】より

…また,甲殻類では外骨格が文字どおり石灰化して,厚いじょうぶな甲皮となっている。原索動物のナメクジウオの表皮は(図1),1層の円柱上皮からなり,その下に膠原(こうげん)繊維の層が存在する。 脊椎動物の皮膚は,重層扁平上皮からなる表皮epidermisと,膠原繊維が密に集合した強靱結合組織からなる真皮dermisの2枚1組でつくられている。…

※「膠原繊維」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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