精選版 日本国語大辞典 「臈」の意味・読み・例文・類語
ろうラフ【臈・臘】
- 〘 名詞 〙
- ① 冬至の後の第三の戌(いぬ)の日に行なう祭。猟の獲物を神々や祖先にまつる。転じて、年の暮。年末。また、陰暦一二月の異称。
- ② 仏語。僧侶が受戒の後、一夏(いちげ)九〇日の安居(あんご)を行ない終えること。また、この安居を区切りとして数えた僧の出家後の年数。その多少によって位次が定まる。
- [初出の実例]「寺の中の僧をあつむ。臈の次にまかせて座をつらね」(出典:観智院本三宝絵(984)下)
- [その他の文献]〔経律異相‐一八〕
- ③ 年功を積むこと。また、それによる順位。転じて、身分・地位を示す語。
- [初出の実例]「上臈なる人々あまたまできてさけなどたうぶるついでに」(出典:能宣集(984‐991))