六訂版 家庭医学大全科 「自家感作性皮膚炎」の解説
自家感作性皮膚炎
じかかんさせいひふえん
Autosensitization dermatitis
(皮膚の病気)
どんな病気か
体の一部に強い皮膚炎(原発巣)が生じたあと、しばらくしてからその発疹の周囲から全身に細かい
原因は何か
接触皮膚炎や
症状の現れ方
じくじくした原発巣が現れて1~数週間後にその周囲や顔、体幹、四肢など全身に直径1㎜程度の丘疹が多発します。激しいかゆみがあり、かいたところに新たな散布疹が出てくることもあります。細かい散布疹が融合して硬貨大になったり、手のひらや足の裏では大きな水ぶくれになることもあります。
検査と診断
全身に細かい丘疹が現れ、原発巣がなく周囲の人に同じ症状がみられる場合、虫さされや
水痘などのウイルス感染症でも全身にかゆみのある細かい丘疹が急激に現れてきますが、発熱やかぜ症状などほかの症状の有無から見分けます。
治療の方法
ステロイド外用薬を原発巣と散布疹に塗って皮膚の炎症を和らげます。じくじくした発疹には
原発巣が大きい時や散布疹の出る勢いが強い時には、ステロイド薬を短期間内服することがあります。原発巣が治るとともに散布疹は軽くなっていきます。
病気に気づいたらどうする
原発巣を適切に治さなければ散布疹は勢いよく増えていき、かゆみのために眠れなくなるなど、体調にも悪影響を及ぼすので、早めに適切な治療を受けることが大切です。
加藤 則人
自家感作性皮膚炎
じかかんさせいひふえん
Autosensitization dermatitis
(子どもの病気)
すでにある湿疹病変の原発巣が何らかの原因で急性
元の病変は接触皮膚炎や下腿の
元の病変の治療を行いつつ、撒布疹に対しても抗ヒスタミン薬の内服薬とステロイド外用薬を使います。重症例ではステロイド薬の内服を行うことがあります。
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報