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航空灯火 コウクウトウカ

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デジタル大辞泉の解説

こうくう‐とうか〔カウクウトウクワ〕【航空灯火】

航空機の航行や離着陸を援助するための、灯火を用いた保安施設。航空灯台航空障害灯飛行場灯火など。

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百科事典マイペディアの解説

航空灯火【こうくうとうか】

夜間や悪天候で視程の悪いときに,灯火によって航空機の航行を援助する地上保安施設。滑走路の進入灯,進入角指示灯,滑走路灯,誘導路灯など空港の照明施設のほか,航空の安全に障害となる物件を示す航空障害灯および航空灯台などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

航空灯火
こうくうとうか
aeronautical light

灯火により航空機の航行を援助するための航空保安施設。夜間または計器気象状態下における航空機の航行を援助するための航空灯台、航空機の離陸または着陸を援助するための飛行場灯火、航空機に対し航行の障害となる物件の存在を認識させるための航空障害灯の三つに大別される。なお、航空灯火が航空保安施設であるのに対し、航空灯は飛行機装備灯火の一つをさし、飛行機が自分の存在を示し衝突防止を図るために表示するものである。[青木享起・仲村宸一郎]

航空灯台

航空路に沿って設置されるが、現在ほとんど使用されていない。
(1)航空路灯台(airway beacon) 航行中の航空機に航空路上の一点を示すために設置する灯火。灯光は白と赤の閃交光(せんこうこう)
(2)地標航空灯台(land mark beacon) 航行中の航空機に特定の一点を示すための灯火。白の閃光とモールス信号によるものがある。
(3)危険航空灯台(hazard beacon) 航行中の航空機にとくに危険を及ぼすおそれのある区域を示すための灯火。灯光は赤の閃光。[青木享起・仲村宸一郎]

飛行場灯火

夜間着陸または精密進入を行う計器着陸の用に供する。陸上飛行場には飛行場および滑走路の区分ごとに次の飛行場灯火が設置される。
(1)飛行場灯台(aerodrome beacon) 航行中の航空機に飛行場の位置を示すための灯火で、飛行場またはその周辺の地域内に設置される。灯火は、白と緑の閃交光。設置が困難な場合、緑の灯火の補助飛行場灯台が設置される。
(2)進入灯(approach lighting system) 着陸しようとする航空機にその最終進入経路を示すために、滑走路末端から滑走路中心線の延長上に一定の間隔で設置される灯火である。標準式進入灯あるいは簡易式進入灯などがある。灯火は白や赤の不動光、白の閃光などが使用される。
(3)進入角指示灯(precision approach path indicatorを略してPAPI(パピ)) パイロットに適切な進入角を与えるため、接地点付近の滑走路の片側または両側に設置される。進入角指示灯としては、従来VASIS(バシス)が使用されてきたが、これにかわり現在はPAPIが採用されている。通常4ユニットの単一ウィングバーが配置され、適正な進入角では白2個、赤2個の灯火となり、高すぎると白4個、低すぎると赤4個の灯火が見える。
(4)旋回灯(circling guidance lights) 滞空旋回中の航空機に滑走路の位置を示すために滑走路の外側に設置する灯火で滑走路の外側上方に灯火を発するもの。灯火は白または黄の不動光。
(5)進入灯台(approach light beacon) 着陸しようとする航空機に進入区域内の要点を示すために設置する灯火で進入灯以外のもの。原則として精密進入用滑走路の反対側に簡易式進入灯との組合わせで設置される。灯光は白の閃光。
(6)進入路指示灯(approach guidance lights) 離陸した航空機にその離陸後の飛行の経路を、または着陸しようとする航空機にその最終進入の経路を示す灯火。灯光は白または黄の閃光もしくは不動光。
(7)滑走路灯(runway edge lights) 離陸または着陸しようとする航空機に滑走路を示すための灯火で、計器着陸用滑走路には高光度式滑走路灯、その他の滑走路には低光度式滑走路灯が、滑走路の両側に60メートルまたは100メートルの間隔で設置される。灯光は白の不動光である。ただし、着陸しようとする航空機からみて、滑走路末端に近い部分は滑走路末端が迫っていることに注意を喚起するために黄の不動光となっている。
(8)滑走路末端灯(runway threshould lights) 離陸または着陸しようとする航空機に滑走路末端を示す灯火で、灯光は着陸しようとする航空機からみて、滑走路進入端を示すものは緑の、滑走路終端を示すものは赤の不動光。必要に応じて、緑の不動光の滑走路末端補助灯、白の閃光の滑走路末端識別灯を置く。
(9)滑走路中心線灯(runway centerline lights) 離陸または着陸しようとする航空機に滑走路の中心線を示す灯火で、滑走路中心線に沿って約30メートル(または約15メートル)の等間隔に設置される。灯火は、着陸しようとする航空機からみて、滑走路終端から300メートルまでは赤、300メートルから900メートルでは赤白交互、その他の部分は白の不動光。
(10)接地帯灯(runway touchdown zone lights) 着陸しようとする航空機に接地帯を示す灯火で、原則として精密進入を行う滑走路の接地帯内に、滑走路の進入端から900メートルの間に約60メートル(または30メートル)の等間隔で、かつ滑走路の両側に設置される。灯光は白の不動光。
(11)滑走路距離灯(runway distance marker lights) 滑走路を走行中の航空機に滑走路の終端までの距離を示す灯火で、滑走路の外側に滑走路中心線と平行に約300メートルごとに設置される。灯光は黄と白の不動光。
(12)過走帯灯(overrun area edge lights) 離陸または着陸しようとする航空機に滑走路に続く過走帯を示す灯火で、灯光は赤の不動光。
(13)離陸目標灯(take off aiming lights) 離陸しようとする航空機に離陸の方向を示す灯火で、滑走路中心線の延長上に設置される。灯光は赤、黄、白の不動光。
(14)非常用滑走路灯(emergency runway rights) 滑走路灯および滑走路末端灯が不作動のときに、滑走路の両外側に沿って応急に設置される。灯光は白の不動灯。
(15)誘導路灯(taxiway edge lights) 地上走行中の航空機に誘導路およびエプロンの縁を示す灯火。夜間に供用される飛行場に、誘導路の両側およびエプロンの縁または外側に沿って60メートル間隔で設置される。灯光は青の不動光。
(16)誘導路中心線灯(taxiway centerline lights) 地上走行中の航空機に誘導路の中心線および滑走路またはエプロンの出入経路を示すため設置される。灯光は緑の不動光。
(17)停止線灯(stop bar lights) 誘導路の交差部等一時停止すべき位置を示す灯火。灯光は赤の不動光。
(18)誘導案内灯(taxing guidance lights) 地上走行中の航空機に行き先、経路、分岐点などを示す灯火で、灯光は赤、黄、白の不動光。
(19)着陸方向指示灯(landing direction indicator lights) 着陸しようとする航空機に着陸の方向を示すT型または四面体の形をしたものに設置される灯火。灯光は赤または緑。
(20)風向灯(wind direction indicator lights) 航空機に風向を示すための灯火で、夜間に供用される飛行場に設置される。灯光は一般に白か赤。
 このほか航空機や車両に必要な信号を送る指向信号灯、地上走行中の航空機に転回経路などを示す転回灯、飛行場内の使用禁止区域を示す禁止区域灯、ヘリコプターのための着陸照明灯、境界灯、境界誘導灯などがある。[青木享起・仲村宸一郎]

航空障害灯

地表または水面から60メートル以上の建造物、飛行場周辺の安全空域に著しく近接したもの、そのほか航空機の航行の安全を害するおそれのあるものに設置を義務づけられている灯火で、次の3種類がある。
(1)高光度航空障害灯 地表または水面から150メートル以上の高さの物件(煙突、鉄塔、柱、ガスタンク、貯油槽など)およびその頂上に1個以上設置される。灯光は白の閃光。
(2)中光度航空障害灯 地表または水面から90メートル以上の高さの物件、航空機が衝突した場合著しい災害を生じるおそれのある物件、山、丘、森林などに設置される。灯光は赤の明滅。
(3)低光度航空障害灯 その他の物件。灯光は赤の不動光。[青木享起・仲村宸一郎]

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