山川 世界史小辞典 改訂新版 「良渚文化」の解説
良渚文化(りょうしょぶんか)
Liangzhu
5300年前から4000年前に長江下流域太湖(たいこ)周辺に広がった新石器時代後期の文化。1936年に浙江(せっこう)省良渚で初めて黒陶などが発掘され,50年代に良渚文化と名づけられた。良渚遺跡では独特な玉器が大量に出土したし,墓地,祭壇,集落など複合遺跡であることがわかっている。円柱の穴の周囲に節のような方形が囲む独特な形の玉琮(ぎょくそう)が知られている。表面に刻された神人獣面紋は,良渚文化の人々が崇めた神の姿であろう。玉琮は祭祀,玉璧(ぎょくへき)は財産,玉鉞(ぎょくえつ)は軍事を象徴し,有力者の墓に埋められた。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報