日本歴史地名大系 「花の木堰」の解説 花の木堰はなのきぜき 福岡県:直方市植木村花の木堰[現在地名]直方市植木遠賀(おんが)川支流の犬鳴(いぬなき)川下流にある井堰で、同川の左岸、植木(うえき)地内の花の木に置かれている。遠賀川の西側一帯を灌漑する用水山田(やまだ)溝(山田川)の取入口にあたり、山田井手・山田堰ともいう。明暦二年(一六五六)に植木渡場の川上に仮井手を築いたことに始まり、万治元年(一六五八)現在地に築造したという。延宝六年(一六七八)割石によって改築され、水吐五ヵ所を板堰として用水の前後は開放するかたちになった。その後、正徳三年(一七一三)・宝暦二年(一七五二)・文政四年(一八二一)・弘化二年(一八四五)・安政元年(一八五四)に改修が行われた。明治一八年(一八八五)の調査では、平時には午前と午後の二回、およそ一時間だけ開放し、用水路の山田溝によって鞍手(くらて)郡・遠賀郡の一千一〇〇町歩余を灌漑した(鞍手郡誌)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by