若桜神社(読み)わかさじんじや

日本歴史地名大系 「若桜神社」の解説

若桜神社
わかさじんじや

[現在地名]若桜町若桜

通称農人のうにん町に鎮座祭神は国常立尊(松上大明神)・誉田別尊・伊弉冊尊など。旧郷社。近世には松上まつがみ大明神と称し、略して松神ともよばれた(在方諸事控)。社伝によれば当初鶴尾つるお山の八平谷に鎮座し、文治三年(一一八七)矢部氏から社領を寄進され、同じ頃小松備中守平師盛が参拝して甲冑奉納したという。元弘三年(一三三三)には後醍醐天皇に同行する名和長年が鉾を、貞和四年(一三四八)には山名伊豆守が鏡を奉納。


若桜神社
わかざくらじんじや

[現在地名]桜井市大字谷

たに集落西方の丘上に鎮座。祭神は伊波俄牟都加利いわがむつかり命の後裔で、若桜部朝臣・阿部朝臣の祖である伊波我加利いわがかり(神社明細帳)。旧村社。「大和志」に「在桜井谷邑、今称白山権現」とみえ、「延喜式」神名帳城上しきじよう郡の「若桜神社」に比定。桜井市池之内いけのうち稚桜わかざくら神社とする説もあるが、両社地とも近世には十市とおいち郡に属した。なお式内若桜神社は磐余いわれ稚桜宮(現桜井市)との関連が考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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