荒原植物(読み)コウゲンショクブツ

デジタル大辞泉 「荒原植物」の意味・読み・例文・類語

こうげん‐しょくぶつ〔クワウゲン‐〕【荒原植物】

荒原に生育する植物乾荒原乾燥に強いサボテン海岸荒原塩分に強いハマヒルガオなど。

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精選版 日本国語大辞典 「荒原植物」の意味・読み・例文・類語

こうげん‐しょくぶつクヮウゲン‥【荒原植物】

  1. 〘 名詞 〙 荒原にまばらに生育する植物。荒原の種類によって、生育する植物は異なる。乾荒原には耐熱性の強いサボテン、マオウなど、寒地荒原には耐寒性の強いコマクサ、ウルップソウなど、海岸荒原には耐塩性の強いハマヒルガオなどがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「荒原植物」の意味・わかりやすい解説

荒原植物
こうげんしょくぶつ

乾燥、低温、塩分、貧栄養、含硫ガス、地表面の不安定さ(風、水、重力などの作用で土壌がつねに移動する)などのような劣悪な環境条件にある立地には、荒原とよばれる疎生群落が成立する。それぞれの荒原には、その悪条件に対して耐性をもつ特殊な植物が生育し、それを荒原植物とよぶ。乾燥荒原には耐乾性をもつ植物、寒冷荒原には凍結や乾燥に強い植物、海岸荒原には塩生植物、転移荒原には乾燥に強く、長い匍匐(ほふく)茎をもつ植物、硫黄(いおう)泉噴出口の周りの硫気孔植物荒原には、含硫ガスに強く、強酸性の粘土質土壌に耐性のある植物が生育する。

[大賀宣彦]

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