荒川秀俊(読み)あらかわひでとし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「荒川秀俊」の意味・わかりやすい解説

荒川秀俊
あらかわひでとし
(1907―1984)

気象学者。福島県に生まれる。1931年(昭和6)東京帝国大学物理学科を卒業、ただちに中央気象台に入り、以後各種気象調査に従事。1941年東大工学部講師。1943年には偏西風を利用した風船爆弾に関する気象調査を行った。第二次世界大戦後は中央気象台、気象研究所で研究のかたわら東大講師を兼ねた。1964年福岡管区気象台長、1966年気象研究所長、1968年退職以後は東海大学教授。業績は、理論気象学とその天気予報への応用、日本付近の気団論、気候変化、水文気象、気象学史、日本の気象災害史など多岐にわたる。著書に『日本気候学史』(1941)、『日本と世界の気象』(1959)ほか多数がある。

根本順吉

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「荒川秀俊」の解説

荒川秀俊 あらかわ-ひでとし

1907-1984 昭和時代の気象学者。
明治40年8月4日生まれ。中央気象台にはいり,昭和16年より東京帝大講師を兼任陸軍依頼で風船爆弾の研究をおこなう。39年福岡管区気象台長,41年気象研究所長。シベリア気団,小笠原(おがさわら)気団などの命名者でもある。昭和59年12月23日死去。77歳。福島県出身。東京帝大卒。著作に「気象学発達史」「お天気日本史」など。

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