萎黄病(読み)いおうびょう

精選版 日本国語大辞典 「萎黄病」の意味・読み・例文・類語

いおう‐びょう ヰワウビャウ【萎黄病】

〘名〙
貧血症一種。青春期前後の女子に起こり、皮膚粘膜が青白くなり、食物嚥下(えんか)困難、頭痛めまいなどを起こす。
※扶氏経験遺訓(1842)二一「萎黄病〈略〉徴候、皮膚澹にして面頬口唇灰白」
線虫類の一種がダイズアズキの根に寄生することによって起こる植物の病気。葉が淡黄色になり、結実しない。

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デジタル大辞泉 「萎黄病」の意味・読み・例文・類語

いおう‐びょう〔ヰワウビヤウ〕【萎黄病】

鉄欠乏性貧血の一。思春期の女子に多い。
植物の葉が黄白色になる病害

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「萎黄病」の意味・わかりやすい解説

萎黄病
いおうびょう
chlorosis

思春期前後の若い女性にみられる貧血症。 19世紀頃盛んに用いられた病態で,一種の鉄欠乏性貧血と考えられている。

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栄養・生化学辞典 「萎黄病」の解説

萎黄病

 萎黄貧血ともいう.思春期にみられる高度の鉄欠乏性貧血.

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世界大百科事典(旧版)内の萎黄病の言及

【導管病】より

…増殖した病原,病原から分泌された多糖類,植物組織の分解物などが蓄積して導管が閉塞し,茎葉がしおれて枯れる。Fusarium oxysporum(不完全菌)はトマト萎(いちよう)病,キュウリ,スイカ,メロン,サツマイモのつる割れ病,ダイコン,キャベツ,イチゴの萎黄病など多くの植物に導管病を起こす。発病株の根や茎を切断すると導管部の褐変が容易に観察される。…

※「萎黄病」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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