西日本の中国地方の和牛生産地帯で古くから用いられている用語で,体型や能力に優れた特徴を有し,かつその形質を確実に子孫に遺伝する優良系統を“蔓”と呼び,その系統に属する個体をつる牛と呼んでいる。皮膚・被毛の資質が良いとか連産性に優れているとか,つるに固有の特性がある。その作出は村落を単位とする狭い地域で,鑑識眼ある指導者の合理的な選抜と経験的に体得した近親繁殖・系統繁殖による形質の遺伝的固定によりなされたもので,古いものでは300年以上の歴史をもつものもあり,またその古いつるから生まれた新しいつるもある。有名なものに,周助つる,熱田つる,彦右衛門つる,竹の谷つるがあり,いずれも作出者や作出地の名で呼ばれている。
執筆者:正田 陽一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
ノーベルがスウェーデンアカデミーに寄付した遺産を基金とする世界的な賞。1901年以降行われ、毎年、物理学・化学・生理学および医学・文学・平和・経済学の6部門において、顕著な功績のあった人に授与される。...