蔡培火(読み)さいばいか(その他表記)Cai Pei-huo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「蔡培火」の意味・わかりやすい解説

蔡培火
さいばいか
Cai Pei-huo

[生]光緒15 (1889).5.22.
[没]1980頃
台湾国民党の政治家。台湾北港の人。日本統治下の台湾総督府国語学校卒業。台湾同化会の運動にかかわって,抗日政治運動の象徴的存在であった林献堂に見出され,その助力東京高等師範学校に学びつつ運動に専念新民会の組織,雑誌『台湾青年』の創刊,台湾議会設置請願運動,台湾文化協会の運動などを推進した。1920年同校卒業。抗日運動右派を代表する論客として,日本の植民地支配を一応認めたうえでの完全自治を主張した。終始,林献堂と行動をともにし,台湾文化協会分裂後は台湾民衆党に参加したが,その左傾に不満をもち脱退,台湾地方自治連盟を組織した。1937年自治連盟解散後は東京にあって運動を離れた。1945年の台湾光復後,1948~50年立法委員,1950年および 1958年行政院政務委員などを歴任。1969年国民党中央評議委員。著書『日本々国民に与ふ』(1928)など。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「蔡培火」の解説

蔡培火 さい-ばいか

1889-1983 台湾の民族運動家。
光緒15年生まれ。大正9年東京高師卒業。東京で新民会,台湾青年会を結成し,「台湾青年」編集長。1921年台湾で台湾文化協会を設立。のち同協会が左翼化すると,台湾地方自治連盟を結成し,台湾議会設置運動などを指導した。第二次大戦後は中国国民党員となり,台湾の立法委員などをつとめた。1983年1月4日死去。95歳。台南市出身。

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