蔡 国強(読み)ツァイ・グォチャン(英語表記)Cai Guo-qiang

現代外国人名録2016 「蔡 国強」の解説

蔡 国強
ツァイ・グォチャン
Cai Guo-qiang

職業・肩書
現代美術家

国籍
中国

生年月日
1957年12月8日

出生地
福建省泉州

学歴
上海演劇大学美術学部〔1985年〕卒

受賞
日本文化デザイン賞〔1995年〕,岐阜県織部賞(第1回)〔1997年〕,ヒロシマ賞(第7回)〔2008年〕,福岡アジア文化賞(第20回)〔2009年〕,世界文化賞(絵画部門,第24回)〔2012年〕,ベネチアビエンナーレベネッセ賞〔1995年〕,ベネチア・ビエンナーレ金獅子賞(第48回)〔1999年〕「ベネチア収租院」

経歴
1986年29歳で来日し、東京を拠点に約9年間活動。大地や自然を舞台に作品づくりをするアースワークに取り組み、火薬の爆発の光によって宇宙との交感を行う。’92年ドイツ・カッセル市で開催された「ドクメンタ9」では軍事基地花火を取み合せた「胎動2」を発表。’93年には「万里長城を1万メートル延長するプロジェクト」など古代中国の発明である火薬と導火線を用いた大規模な屋外プロジェクトで注目を集める。’95年ACCの招きでニューヨークに活動の拠点を移す。’96年ネバダ核実験場など全米各地を舞台に、火薬で小さなきのこ雲を作る「きのこ雲のある世紀」を発表。’98年香川県・直島の直島コンテンポラリー・アート・ミュージアムの敷地一角に、ジャグジー風呂を使った現代アート「文化大混浴」を展示。’96年サンパウロ・ビエンナーレ、’97年イスタンブール・ビエンナーレ、’98年台北ビエンナーレに参加。2005年のベネチア・ビエンナーレでは初出展した中国館のキュレーターも務めた。個展に、大阪府立現代美術センター(1990年)、かわさきIBM市民文化ギャラリー(’92年)、世田谷美術館・いわき市立美術館(’94年)など。2008年回顧展「私は信じたい」をニューヨークのグッゲンハイム美術館で開催、大反響を呼ぶ。同年8月開催の北京五輪の美術ディレクターを務め、開会式の花火による演出が注目を集めた。同年ヒロシマ賞を受賞した際には、原爆ドーム上空に約1000発の黒い花火を打ち上げ、黒煙の雲を出現させた「黒い花火:広島のためのプロジェクト」も話題となった。2009年中国60年国慶節で花火を演出。

出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報

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