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グッゲンハイム美術館 グッゲンハイムびじゅつかんSolomon R. Guggenheim Museum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

グッゲンハイム美術館
グッゲンハイムびじゅつかん
Solomon R. Guggenheim Museum

アメリカ合衆国,ニューヨークの 5番街,セントラルパークの近くにある美術館。1939年グッゲンハイム財団によって設立された。鉱山王マイヤー・グッゲンハイムの息子ソロモン・R.グッゲンハイムが収集した現代美術のコレクションをもとに,ワシリー・カンディンスキー(約 200点),パウル・クレー(約 100点),マルク・シャガール,コンスタンティン・ブランクーシらを中心とした 20世紀の非具象美術を収集,展示する。総収蔵点数 4000点余。印象派を中心とするサーンヒューザー・コレクションでも名高い。建物は 1943年フランク・ロイド・ライトが設計,1959年に完成。階段のない螺旋状の展示場やカタツムリを思わせる外観はニューヨークの名所の一つとなっている。1979年からベネチアのペギー・グッゲンハイム・コレクション(現代美術収集)も管理する。1992年新館を増築した。1997年,スペインのビルバオにフランク・O.ゲーリーが設計を手がけたグッゲンハイム・ビルバオ美術館が開館した。

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デジタル大辞泉の解説

グッゲンハイム‐びじゅつかん〔‐ビジユツクワン〕【グッゲンハイム美術館】

Guggenheim Museum》米国のニューヨークにある近代美術館。S=R=グッゲンハイムが自身のコレクションを収めるために開設した美術館を前身とする。カンディンスキーなど20世紀の抽象絵画を中心に揃える。巨大な螺旋(らせん)の形をした建物はF=L=ライトによる設計で、1959年完成。その後、ビルバオ(スペイン)・ベネチア(イタリア)・ベルリン(ドイツ)などにも分館が建てられている。

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百科事典マイペディアの解説

グッゲンハイム美術館【グッゲンハイムびじゅつかん】

米国の実業家グッゲンハイムSolomon R.Guggenheim〔1861-1949〕によって1937年非対象絵画館としてニューヨークに設立された美術館。カンディンスキーブランクーシなど20世紀の巨匠の作品を中心とし,非具象絵画・彫刻を収蔵。
→関連項目ハーケ

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世界大百科事典 第2版の解説

グッゲンハイムびじゅつかん【グッゲンハイム美術館 Solomon R.Guggenheim Museum】

ニューヨークにある美術館。マイヤー・グッゲンハイムの子ソロモン・ロバートにより,1937年,自分のコレクションを収めるための非対象絵画美術館Museum of Non‐Objective Paintingとして開設され,59年グッゲンハイム美術館の名称で現在のセントラル・パーク脇の五番街に建てられた。開設時よりグッゲンハイム財団によって運営されている。大胆な螺旋構造は,晩年のF.L.ライトの設計による。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

グッゲンハイム美術館
ぐっげんはいむびじゅつかん
Guggenheim Museum

ニューヨークのセントラル・パークの東沿いを走る、五番街のいわゆる「ミュージアム・マイル」の北端に位置する美術館。1937年ソロモン・ロバート・グッゲンハイムSolomon Robert Guggenheim(1861―1949)が自分のコレクションを収めるために非対象絵画non-objective painting美術館として開設したが、その後43年にグッゲンハイム美術館の名称で新たに設計が開始され、59年に完成をみた建築で、フランク・ロイド・ライト(1869―1959)の代表作の一つである。カンディンスキー、ブランクーシのコレクションなど、20世紀の抽象美術を中心とした常設展示のほか、さまざまな企画展示も開かれている。
 ライトは、いうまでもなく、1880年代から1950年代末まで、約70年にわたって活動を続けた20世紀の代表的建築家の一人であり、いわゆるプレーリー(草原)住宅とよばれる個人住宅の設計者として建築史にその名をとどめている。とはいえ、公共建築においても多くの重要な仕事を残しており、グッゲンハイム美術館は、その典型的作例の一つに数えられる。この美術館の最大の建築的特徴は、「螺旋(らせん)」構造にあるといえよう。「螺旋」構造そのものは、同じライトによる1925年のG・ストロング・プラネタリウムの計画案にまでさかのぼりうる着想で、展望台と駐車場を主体とする複合施設として構想されたその計画案では、頂上まで続く螺旋状の斜路が駐車スペースにあてられていた。ところが、グッゲンハイム美術館では、この自動車のための斜路が、キャンティレバー(一端が自由端、他方が固定端で構成された梁(はり))によって壁体から張り出された螺旋状に下降する展示空間に変貌し、ドーム状のトップライト(天窓)から採光が行われる手法と相まって、きわめて印象深い鑑賞空間を生み出している。注入されたコンクリートが、継ぎ目なく流れるように螺旋を形成してゆく斬新(ざんしん)なデザインは、従来の構造システムから完全に自由な設計の可能性を大規模かつ具体的に提示したものである。さらに構造的、造形的、空間的な理念を緊密に統合した鉄筋コンクリートの造形という点で、グッゲンハイム美術館は、その後の建築に大きな示唆を与える記念碑的な建物となった。ライトの後期建築のなかでももっとも重要な作例の一つとされるゆえんである。
 1969年にソロモンと同じく前衛美術の支援者であった姪(めい)のペギー・グッゲンハイムPeggy Guggenheim(1898―1979)が彼女のコレクションの大半をグッゲンハイム美術館に寄贈したために収蔵品が充実した。[村田 宏]
 グッゲンハイム美術館は、ニューヨーク以外でも事業の展開をはかっていて、1980年にイタリアのベネチアでペギー・グッゲンハイム・コレクション、97年にスペインのビルバオでグッゲンハイム美術館ビルバオ、同年にドイツのベルリンでドイチェ・グッゲンハイムをそれぞれ開館している。また、2001年から08年までラスベガスにおいてグッゲンハイム・エルミタージュ美術館を開いていた。[編集部]

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世界大百科事典内のグッゲンハイム美術館の言及

【ライト】より

…38年アリゾナの砂漠に建設した彼の創作の根拠地タリアセン・ウェストは,アメリカの大地に触発されて生まれた〈有機的建築〉の最高傑作と呼ぶにふさわしい。らせん構造,円形平面のグッゲンハイム美術館(1956‐59)は,造形と構造についての深い考察とながい追求の結果実現した作品で,夢に終わった高さ1マイル,13万人収容の超高層ビル,マイル・ハイ・イリノイ案(1956)とともに,ライトの作品の多様さ,構想力の大胆さ・自由さを遺憾なく示している。《自伝》(1932),《ナチュラル・ハウス》(1954),《遺言》(1957)などの著作を残す。…

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