コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

血栓傾向 けっせんけいこう

1件 の用語解説(血栓傾向の意味・用語解説を検索)

家庭医学館の解説

けっせんけいこう【血栓傾向】

 わたしたちのからだには出血を自然に止めるため、血液のかたまり(血栓(けっせん))をつくるはたらきが備わっています。
 まず血管が破れると、その部分の血管が収縮して出血量が少なくなります。
 ついで血小板(けっしょうばん)が破れた血管の内側の組織、とくにコラーゲンに粘着します。粘着すると、血小板からトロンボキサンA2やADP(アデノシン二リン酸)などの物質がつくられたり、放出されたりし、これらが血中のフィブリノーゲンフィブロネクチンなどの接着たんぱく質によって血小板どうしをくっつけるようにうながします(凝集(ぎょうしゅう))。
 こうして血小板の血栓ができ、出血が一応止まります。
 血液中には血液凝固因子(けつえきぎょうこいんし)というものが含まれていて、血管が破れるとはたらきだし、フィブリノーゲンをフィブリンに変え、フィブリン網をつくります。これと血小板による血栓が結合すると、強固な血栓ができます(凝固)。
 しかし、血管の破れたところで凝固が進みすぎると、血管がふさがれて血流がとだえ、先の組織が死んでしまいます。
 これを防ぐために、血液には凝固阻止因子(ぎょうこそしいんし)やフィブリン網を溶かすプラスミン系物質や酵素(こうそ)もあって、過剰な血栓の形成を防いでいます。
 このように自然な血栓の形成は、非常に多くの因子がかかわる複雑な過程であって、生まれつきや、なんらかの病気によって、血管が破れてもいないのに血栓ができやすくなることがあります。これを血栓傾向といいます。
 血栓傾向の原因は、3つに分けられます。それは、①血管壁に一連の凝固反応をひきおこすような変化がおこる、②血液の濃縮や停滞がおこる(物理的な変化)、③血液の凝固や血栓の溶解にはたらくさまざまな物質の過剰や不足、欠如がおこる(化学的な変化)、の3つです。

出典|小学館
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。この事典によって自己判断、自己治療をすることはお止めください。あくまで症状と病気の関係についてのおおよその知識を得るためのものとお考えください。

血栓傾向の関連キーワード止血親しむすらだに手前共体に障る血止わたし出血性大腸炎出血性素因こども環境大賞

今日のキーワード

アレルギー

語源はギリシャ語。「変わった(変えられた)働き」です。関係しているのは、人間の免疫システム。免疫は本来、人の体を守る仕組みですが、ときに過剰反応し、不快な症状を引き起こすことがあります。それがアレルギ...

続きを読む

コトバンク for iPhone