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衾宣旨 ふすまのせんじ

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世界大百科事典 第2版の解説

ふすまのせんじ【衾宣旨】

平安・鎌倉時代,朝廷が重罪人を捕らえさせるため発した宣旨主として悪僧の追捕(ついぶ)に関するものが多いが,俗人の犯罪についても下されている。その文書様式は,いわゆる宣旨様式とは限らず,諸国へ下す場合は,官宣旨により,検非違使庁等へは宣旨によって,追捕命令を下したと思われる。《勘仲記》や《綸旨抄》等に載る実例は口宣(くぜん)あるいは口宣案の形をしているので,鎌倉時代には口宣案をもって鎌倉幕府ないし六波羅探題に下されたものと考えられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

衾宣旨
ふすまのせんじ

中世に国家的重罪人召進のために下された命令書。被宣旨とも記す。独自の様式の文書ではなく、左右弁官(べんかん)から下す官宣旨(かんせんじ)に属するものであるが、かならず「五畿七道国司(ごきしちどうこくし)及び地頭(じとう)、守護(しゅご)、京職(きょうしき)、使庁(しちょう)、諸寺、諸山等に仰せて、その身を搦(から)め進むべし」というような文章を記載した、全国指名手配の宣旨である。荘園(しょうえん)領主らは、在地の反逆者らの鎮圧手段として、この宣旨の適用を請うようになった。[小泉宜右]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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