( 1 )「ほととぎす」の「す」は、「からす」「うぐいす」などに見られる「す」と同じく鳥を表わす語で、「名告り鳴くなる保登等芸須(ホトトギス)」〔万葉‐四〇八四〕とあるように、鳴き声からついた名とされる。
( 2 )「万葉集」では、[ 一 ]①の挙例のような万葉仮名表記と共に「霍公鳥」という表記が多用される。中国では、「霍公」はカッコウを指す「郭公」と同音なので、やや小型で姿の似ているホトトギスに流用されたと考えられる。また、上代語「ほととぎす」はカッコウをも含む呼称であったため、こうした流用が可能になったとする説もある。
( 3 )中古になると「新撰字鏡」「新撰万葉集‐上」等で「郭公」「郭公鳥」が「ほととぎす」と訓まれるようになり、以後この表記が定着する。その他の漢字表記「子規」「杜鵑」「杜宇」「蜀魂」等は、中国では蜀王の魂が変じたとされている鳥のことで、やはりホトトギスを指すと見てよい。
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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
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