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複本位制度 フクホンイセイド

世界大百科事典 第2版の解説

ふくほんいせいど【複本位制度 bimetallic standard】

異なった金属を素材とする本位貨幣が併存し,それらの間の比価(交換比率)を法定するものをいうが,その通常の形態は金銀複本位制度である。本位貨幣が単一の金属のものを単本位制度という。ヨーロッパでは古くから金貨と銀貨がならんで流通していたが,近代にはいって金銀両貨の比価を法定するようになり,金銀複本位制度が成立した。複本位制度では,複数の本位貨幣間の法定比価と市場比価との間に大きな開きがあらわれたとき,問題が生じ,市場価格が法定比価より大きく下落した本位貨幣だけが流通するようになる。

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大辞林 第三版の解説

ふくほんいせいど【複本位制度】

二種類以上の金属を本位貨幣とする貨幣制度。普通は金銀二種類からなる金銀複本位制をさす。両本位制。 ↔ 単本位制度

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

複本位制度
ふくほんいせいど

金銀複本位制度」のページをご覧ください。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

複本位制度
ふくほんいせいど
double standardbimetalic standard英語
Doppelwhrungドイツ語

特定の金属2種を素材とするおのおのの鋳貨をともに本位貨幣・無制限法貨とした貨幣制度をいうが、その通常の形態は金銀複本位制度である。金銀複本位制度は、同じ貨幣名をもつ金・銀鋳貨の自由鋳造(金・銀地金(じがね)を輸納して金・銀貨鋳造が求められれば政府はこれに応じること)が認められるとともに、金・銀両金属の比価(交換比率)が法定されている制度である。複本位制度は金本位制度などの単本位制度と対比した制度であるが、歴史上実際には、これもまたどちらかの金属の単本位制度であった。つまり、市場における金銀比価(地金としてのその時々の交換比率)はつねに変動するのに対して、法定比価は固定的であるため、どちらかの金属を割高に評価することとなり、結果的に割安に評価された金属鋳貨は溶解され、輸出されてしまい、割高評価の金属が本位貨幣として流通したからである。このことから、複本位制度は交替本位制度ともいわれ、銀本位制度から金本位制度への過渡的貨幣制度であった。
 なお、複本位制度のなかでもこのような典型的な制度に対して、金銀比価を法定せずに市場比価の実勢にゆだねる制度を平行本位制度とよんで区別している。[齊藤 正]

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