西之表港
にしのおもてこう
[現在地名]西之表市西町など
西之表の西部、大隅海峡に面して湾入する赤尾木浦の北部にある。鹿児島との間一一五キロを結ぶ海上交通の拠点で、古くは赤尾木津とよばれていた。島内最大の良港で、中世遣明船の寄港地として、また倭寇の基地としても知られていた(「籌海図編」など)。天文一二年(一五四三)に種子島最南端の門倉岬(現南種子町)に明国船が漂着したが、ときの島主種子島恵時とその子時尭はこれを赤尾木津に曳航させ、この船に同乗したポルトガル人から鉄砲を得ている(「鉄砲記」南浦文集、種子島家譜)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報
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