西山遺跡
にしやまいせき
[現在地名]東員町中上 西山
員弁川と朝明川に挟まれた、標高五〇―六〇メートルの幅広い小島台地の、員弁川を見下ろす台地北縁に営まれた古代村落跡。遺跡は、竪穴住居跡を主体とする地区と、掘立柱建物跡を主体とする地区とに分れている。竪穴住居跡は、七戸検出され、四隅に支柱穴をもつ一例を除くほかの住居跡では、住居跡の内外に不規則な柱穴があるだけで、整然とした主柱穴は認められない。掘立柱建物跡は、一一棟が検出され、平面が四×二間の庇をもたない建物が主体となり、平面が正方形に近い三×三間、三×二間の倉庫と考えられる建物もある。掘立柱建物が主体となる地区では、壁面が赤く焼かれた炉跡とみられる径五〇センチの小穴が七ヵ所以上検出され、鞴羽口や多数の鉄滓を出土している。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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