西条陣屋(読み)さいじょうじんや

精選版 日本国語大辞典 「西条陣屋」の意味・読み・例文・類語

さいじょう‐じんやサイデウヂンや【西条陣屋】

  1. 愛媛県西条市にあった陣屋式平城。寛永一三年(一六三六一柳直重創建。寛文一〇年(一六七〇松平頼純が三万石で入封、以来幕末まで及ぶ。加茂川扇状地に構え、海水を取り入れた濠(ほり)市街地との高低差がほとんどなく、広く舟運の便を計った。大手門土塁、堀が残存。西条藩陣屋。西条城

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日本の城がわかる事典 「西条陣屋」の解説

さいじょうじんや【西条陣屋】

愛媛県西条市明屋敷(あけやしき)にあった西条藩の藩庁。西条平野のほぼ中央に位置する、加茂川河口の三角州に築かれ、1万坪以上におよぶ方形の敷地に水堀をめぐらせていた。1636年(寛永1)に一柳直盛(ひとつやなぎなおもり)が入封途中、大坂で病死したため、長男の直重(なおしげ)が3万石を継承して西条藩を立藩、陣屋を築く。その子の直興(なおおき)が改易になったところから、一時幕府領になり代官が駐在した。1670年(寛文10)紀伊徳川頼宣(とくがわよりのぶ)の二男松平頼純(まつだいらよりずみ)が西条藩を再興、以後西条松平氏は10代つづき明治維新を迎えた。現在、陣屋跡には西条高校のほか、博物館や民芸館があり、大手門(西条高校の校門)、中敷門、水堀、石垣・土塁の一部が残る。また、広敷門は大通寺山門として移築されている。JR予讃本線伊予西条駅から徒歩15分。◇西条城、西条館、桑村館ともいう。

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