西間切(読み)にしまぎり

日本歴史地名大系 「西間切」の解説

西間切
にしまぎり

大島の南西部に位置する大島七間切の一つ。琉球王国の地方行政単位で、近世にも継承され、西方実久さねく方の二方に区分されていた。大島の南西端と大島海峡(瀬戸内)を挟んで立地する加計呂麻かけろま島の西部・中央部、さらに請島うけじま水道を挟んで立地する請島・与路よろ島に及ぶ範囲で、現在の瀬戸内町の西半部にあたる。嘉靖二七年(一五四八)一〇月二八日の琉球辞令書(松岡家文書)に「せんとうちにしきり」とみえ、東の首里の大屋子が瀬戸内西間切の西の大屋子に転任している。万暦二年(一五七四)五月二八日の琉球辞令書(須子茂文書)によれば、「せんとうちにしまきり」に須子茂すこむなどのシマが属し、オエカ人(地方官人)ノロかと思われる者に役職に伴う田地を給していること、その不足分を調整するためにほかの役職分の田地を充てていることなどが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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