複式簿記の記録・計算処理の過程で作成される作業表の一つ。基本的には、仕訳と勘定記入の的確性や適正性を検証する役割をもつものである。T/Bと表記する。複式簿記では、一つの取引を二つの側面、すなわち借方項目と貸方項目とに整理して記録する。したがって、借方に記入された金額の合計と貸方に記入された金額の合計は絶対的に一致しなければならない。これを貸借平均の原理という。この原理を利用して、勘定記入した金額の合計や残高を一覧に表示して、貸借の最終の合計が合致することを検証したものが試算表である。定期的に作成される試算表は、企業活動の全体を概観するためにも有効な資料である。試算表には、基本的には、合計試算表、残高試算表、合計残高試算表の3種類がある。
[東海幹夫]
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