普及版 字通 「誚」の読み・字形・画数・意味
19画
(異体字)誚
14画
[字訓] しかる・せめる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は焦(しよう)。〔説文〕三上に「(ぜうだう)するなり」とし、とは口やかましく責める意。また「讀んで嚼(せう)の(ごと)くす。誚は古、に從ふ。書に曰く、亦た未だ敢てを誚めず」と〔書、金〕の文を引く。〔玉〕にを国名とし、誚に「責むるなり」とあり、責譲の字には誚を用いる。〔方言、七〕にを斉・楚などの方言としている。
[訓義]
1. しかる、せめる、ののしる。
2. と通じ、つかれる。
3. 巣と通じ、ものみやぐら、たかどの。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 ユヅル 〔字鏡集〕 ユヅル・セム
[語系]
dzi、tziは声義が近い。〔説文〕二上はの重文として嚼を録し、には「讀んで嚼の(ごと)くす」とその音をとる。は齧(か)む、は責むる意で、ともにもと擬声的な語であろう。讓(譲)njiangは譲責、もと祓禳を意味する語であった。
[熟語]
呵▶・詬▶・▶・譲▶・責▶・怒▶・門▶・喩▶
誚
14画
(異体字)
19画
[字訓] せめる
[説文解字]
[字形] 形声
正字はに作り、焦(しよう)声。誚は(肖)(しよう)声。〔説文〕三上に「(ぜうだう)するなり」とあって、戯弄誚譲、なぶるようにして人を責めることをいう。〔書、金〕に「王も亦た敢てを誚(せ)めず」とみえる。漢代の文献に、誚譲の語を用いる例が多い。
[訓義]
1. せめる、しかる。
2. もてあそぶ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕誚 ソシル・アザケル・セム・モテアソブ・ハルカナリ/誚 アザケル 〔字鏡集〕誚 モテアソブ・ソシル・シハシ・ハルカナリ・セム・アザムク・アザケル
[熟語]
誚戯▶・誚譲▶・誚責▶・誚譟▶
[下接語]
訶誚・誚・欺誚・詰誚・軽誚・嗟誚・譲誚・責誚・痛誚・詆誚・怒誚・鄙誚・誹誚
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報