コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

貝毒 かいどくshellfish poison

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

貝毒
かいどく
shellfish poison

貝類にみられる毒素の総称。早春の貝の中腸腺,消化管に現れる。浜名湖で発生したアサリ毒は臓器毒で,熱に強く免疫性を欠く。カリフォルニアイガイ毒,豊橋市柳生川のアサリ,カキに発生した毒は,麻痺毒で夏季発生。貝の毒化機構は不明のことが多いが,イガイ毒は赤潮時に渦鞭毛藻類の毒をイガイが摂取蓄積したものとされる。本体は有機アミンの類と考えられる。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

貝毒

貝が毒素を持った植物プランクトンを食べ、体内に蓄積するために起きる。症状によって、「下痢性」「まひ性」「神経性」などの種類があり、大阪湾で発生しているまひ性貝毒は「アレキサンドリウム・タマレンセ」というプランクトンが原因だ。検出値は、大人が一度に115個以上食べなければ致死量に達しない程度だが、大量に食べると舌や唇がしびれる症状が出る恐れがある。加熱しても解毒できない。

(2008-04-19 朝日新聞 夕刊 1総合)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」朝日新聞掲載「キーワード」について | 情報

栄養・生化学辞典の解説

貝毒

 貝のもつ毒で,貝自身が作るものと,餌から取り込んで蓄積したものとがある.麻痺性の貝毒としては,ゴニオトキシンサキシトキシンなどあり,下痢性貝毒としてはスルガトキシンなどがある.

出典|朝倉書店栄養・生化学辞典について | 情報

知恵蔵miniの解説

貝毒

主にアサリやカキなどの二枚貝が毒素を持つプランクトンを摂取することで体内に毒を蓄積させる現象。蓄積された毒そのものや、毒を蓄積した貝を大量に食べた人間に起こる中毒症状を指す場合もある。日本国内における貝毒の発生は2月から8月にかけて見られ、4〜5月頃に最も多い。貝毒による食中毒北海道から沖縄までの各地で発生しており、これまでに麻痺性貝毒と下痢性貝毒の二つの貝毒の発生が確認されている。いずれの毒も熱に強く、加熱しても分解されない。麻痺性貝毒では舌や唇、顔面などのしびれ、下痢性貝毒では下痢、おう吐、吐き気、腹痛といった症状が現れる。日本では1980年以降、国の定める貝毒の規制値を超えた貝類は出荷規制されているため、食中毒の発生は海岸や河口付近で採取された天然の貝類が原因とされている。

(2014-5-19)

出典|朝日新聞出版知恵蔵miniについて | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

貝毒
かいどく
shell poisoning

貝類が人に対してもつ毒性をいう。毒性は大別して、毒のある貝を食べることによって中毒をおこす場合(その貝自体の生理によるものと、毒をもったほかの動物を取り込んだことによる外因的なものとがある)および、貝に刺されて障害をおこす(おもに魚食性イモガイ類による)場合とがある。[奥谷喬司]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内の貝毒の言及

【魚貝毒】より

…有毒種とされる魚貝類でも毒性には個体差が大きく,また,普通は無毒であるが生息水域や季節により有毒化するものがある。最近の研究により,これらの魚貝毒の多くは,プランクトンなどの微小生物が産生した有毒成分を食物連鎖を通じて体内に蓄積したものとの見方が強まっている。食中毒に関連してこれまで研究された主な魚貝毒を次に示す。…

※「貝毒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

貝毒の関連情報