赤べこ(読み)アカベコ

デジタル大辞泉 「赤べこ」の意味・読み・例文・類語

あか‐べこ【赤べこ】

《「べこ」は東北方言で牛の意》福島県会津若松市でつくられる郷土玩具。赤く塗った張り子の首振り牛。疱瘡ほうそう除けや子育て縁起物

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関連語 名詞

精選版 日本国語大辞典 「赤べこ」の意味・読み・例文・類語

あか‐べこ【赤べこ】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「べこ」は東北地方の方言で牛の意 ) 福島県会津若松市で作られる郷土玩具。赤く塗られた張り子の首振り牛。疱瘡除けや子育ての縁起物とされる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「赤べこ」の意味・わかりやすい解説

赤べこ
あかべこ

郷土玩具(がんぐ)。張り子製の赤塗り首振り牛。福島県会津若松市でつくられる。「べこ」は東北地方の方言で牛のこと。807年(大同2)河沼郡柳津(やないづ)町の福満虚空蔵(こくうぞう)堂建立の際、それに協力した赤牛の伝説が玩具のおこり。その後、岩代(いわしろ)地方(同県西部)に悪性疱瘡(ほうそう)(天然痘)が流行したとき、この赤い色の玩具を病児に贈ったところ快癒したといわれ、疱瘡除(よ)けのまじないや子育ての縁起物に用いられてきた。1961年(昭和36)の丑(うし)年に、年賀切手の図案に採用された。

[斎藤良輔]

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事典 日本の地域ブランド・名産品 「赤べこ」の解説

赤ベコ[人形・玩具]
あかべこ

東北地方、福島県の地域ブランド。
会津若松市で製作されている。会津を代表する民芸玩具。会津地方では、牛のことをベコと呼ぶ。平安時代疫病を払った赤い牛が由来。ゆらゆらと首が揺れ愛らしい顔立ちの張子。福ベコ・寿ベコとも称される。昔から子ども厄よけとして親しまれてきた。福島県伝統的工芸品

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