軍礼(読み)ぐんれい

普及版 字通 「軍礼」の読み・字形・画数・意味

【軍礼】ぐんれい

軍事儀礼。〔史記、絳侯周勃世家〕將軍亞(周勃)、兵を持して揖(いふ)して曰く、介冑の士は拜せず。ふ、軍禮を以て見(まみ)えんと。天子~容を改め車に式(軾)す。~曰く、嗟乎(ああ)、此れ眞(まこと)の將軍なり~と。

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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「軍礼」の意味・わかりやすい解説

軍礼
ぐんれい

軍中における式礼。軍礼は常礼と相違して凶礼を用い、右を先に尚(とうと)んだという。また出陣にあたっての兵器武具祭礼士卒への賜杯饗応(きょうおう)、恩賞、首実検・送首(おくりくび)など、そして帰陣凱旋(がいせん)のときにも独特の礼法が用いられた。

[渡邉一郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の軍礼の言及

【軍学】より

…兵学,兵法ともいう。軍学は一般に隊伍・兵器の配合,軍役の数などを論ずる軍法が中心と思われがちだが,その内容は,出陣・凱旋・首実検などの式を定める〈軍礼〉,武器の製法・製式を論ずる〈軍器〉,戦略・謀計を論ずる〈軍略〉,そして〈軍法〉,雲気・日取り・方角の吉凶を占う〈軍配〉に分けられ,その奥義は軍配とされる。中世より軍学は《七書》や〈八陣,遁甲〉など中国軍学の強い影響下に,仏教・道教など雑多な要素をもって形成され,軍配を中心とした《兵法秘術》(1354),《訓閲集》(1417),《兵術軍敗》(1503)などの著述があるが,実戦への影響は分明ではない。…

【五礼】より

…賓礼は賓客に関する礼であり,春見の朝,夏見の宗,秋見の覲(きん)など八つに分かれる。軍礼は軍旅に関する儀礼で,都邑や宮室を築く大役の礼,軍事訓練をほどこす大田の礼など五つに分かれる。嘉礼は冠婚の儀礼で,宗族兄弟の親睦をはかる飲食の礼,婚姻や成人式の婚冠の礼など六つに分かれる(《周礼(しゆらい)》大宗伯)。…

※「軍礼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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