逆為替（読み）ギャクカワセ

デジタル大辞泉

ぎゃく‐かわせ〔‐かはせ〕【逆為^‐替】

為替決済方式の一。債権者が相手からの送金を待たず、債務者を支払人とする手形を振り出し、銀行にこれを売り渡すことで代金を取り立てること。輸出入の代金決済に用いられる。取立為替。→送金そうきん為替

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ぎゃく‐がわせ‥がはせ【逆為替】

1. 〘 名詞 〙 債権者が債務者を支払人とする為替手形を振り出して、銀行で手形割引を受け、銀行が債務者から債権を取り立てる方法。取立為替。⇔並為替。
   1. [初出の実例]「逆為替 受取人が送金人宛の自己受取手形を振出し銀行に売渡し入金する方法」(出典：現代術語辞典（1931）)

出典　精選版 日本国語大辞典

百科事典マイペディア

逆為替【ぎゃくかわせ】

債権者が債務者に対する債権を銀行経由で取り立てる為替決済の方式。取立為替とも。また銀行側からみて買為替とも。普通，債権者が債務者あての為替手形を振り出し，これを所在地の銀行で割り引くか取立依頼をし，銀行は手形を支払人たる債務者所在地の本支店または取引銀行に送付し支払を求める。荷為替手形が典型。→送金為替
→関連項目為替

出典　株式会社平凡社

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

逆為替
ぎゃくがわせ

「取立為替」のページをご覧ください。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

世界大百科事典（旧版）内の逆為替の言及

【外国為替】より

…前者に係る外国為替は〈並為替(送金為替)〉と呼ばれ，保険･運輸や利子･配当金の対外送金あるいは海外出稼労働者の本国送金など国際収支の〈貿易外取引〉項目に該当する取引や，直接投資･証券投資に係る資金の送金は，通常この方法で行われる。一方，後者の外国為替は〈逆為替〉と呼ばれ，通常の商品貿易取引の多くがこの決済方法によって行われる。まず並為替の例で，外国為替の仕組みをみよう。…

【為替】より

…今日では銀行･郵便局がその仲介を行い，とくに銀行では預金･貸出しと並ぶ主要業務の一つとなっている。為替は，債務者が債権者に送金する並為替(送金為替)と，債権者が債務者から取り立てる逆為替(代金取立て)とに分けられる。また，債権者と債務者が同一国内にいる内国為替と，別の国にいる外国為替とに大別される。…

【手形】より

…当時の大坂は消費市場江戸への物資移送により，つねに江戸に対し貸勘定になっており，諸藩の大坂廻米による払米（はらいまい）代金の江戸藩邸への送金はその貸勘定をもって決済された。こうした大坂，江戸との関係から取り組まれた為替には，送金為替(上方為替，為登（のぼせ）手形)と逆為替がある。前者は武家，商人を問わず，両替屋が平素懇意にしている者から上方(京都，大坂)へ送金を依頼されたとき，両替屋が上方から江戸へ下す為替(江戸為替)の心当りがあればそれに応ずる為替である。…

※「逆為替」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」