通詞島(読み)つうじじま

日本歴史地名大系 「通詞島」の解説

通詞島
つうじじま

[現在地名]五和町二江

しも島の北の海上に位置し通詞大橋で結ばれる。周囲約四キロ、東西一・五キロ、南北〇・五キロの東西に細長い島。伊能忠敬の「測量日記」に「通詞島一周測シ三十二丁二十八間」とある。付近一帯は魚の宝庫で、古墳時代後期の通詞島北古墳・通詞島南古墳などがあり、海人集団の族長墳墓と推定される。中世末期、南蛮貿易が盛んな頃に通詞が住んでいたことから島名になったという。各務支考の「梟日記」に「通事の浦」と記され、元禄一一年(一六九八)七月葦北あしきたから長崎へ渡る途次来泊している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「通詞島」の解説

通詞島

熊本県天草市、天草諸島天草下島(しもじま)の北に位置する島。通詞大橋で天草下島と結ばれる。面積約0.6平方キロメートルで、東西に細長い。島の名はかつて中国との貿易船の乗員との通訳をする通詞が住んでいたことにちなむとされる。島周辺にはバンドウイルカ多く、多くの観光客が見学に訪れる。

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