逸早し(読み)イチハヤシ

デジタル大辞泉 「逸早し」の意味・読み・例文・類語

いち‐はや・し【逸早し/逸速し】

[形ク]《「いち」は、勢いのはげしい意の接頭語、「はやし」は、激しい、鋭いなどの意》
霊威霊験が著しく恐ろしい。
熱田神あつたのかみ、―・くおはしまして…やがてたち所に、罰せさせおはしましければ」〈宇治拾遺・三〉
情け容赦ない。はげしい。
「―・き世のいと恐ろしう侍るなり」〈須磨
気性がはげしい。気が強い。
「后の御心―・くて」〈賢木
すばやい。
真言院の律師一人、―・く読む」〈宇津保・国譲下〉
気が早い。
「いまだ御五十日いかだにきこしめさぬに、―・き御もてなし、めずらかなり」〈増鏡おどろの下〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android