鋭い(読み)スルドイ

デジタル大辞泉 「鋭い」の意味・読み・例文・類語

するど・い【鋭い】

[形][文]するど・し[ク]《形容動詞「するど」の形容詞化
物の先が細くてとがっている。また、刃物切れ味がよい。「―・いきば」「―・いナイフ」⇔鈍い
感覚が鋭敏である。反応が速い。また、判断力がすぐれている。「嗅覚が―・い」「―・い洞察力」「勘が―・い」「目の付け方が―・い」⇔鈍い

㋐物に向かっていく勢いが激しくて強い。「―・いパンチをかます」「―・い攻撃」
㋑勢いが激しくて、人の心を突き刺すようである。きびしい。「語調が―・い」「―・い目付きだ」「―・い批判
㋒人の感覚を刺激する力が強い。「―・い叫び声をあげる」「―・い痛みが走る」「―・い光が目を射る」⇔鈍い
[派生]するどさ[名]
[類語](1先鋭鋭利シャープ/(2さと鋭利鋭敏敏感明敏慧敏けいびん犀利さいり機敏俊敏賢い目聡い賢しい過敏炯眼けいがん利口利発聡明怜悧れいり穎悟えいご英明賢明シャープ耳聡い耳が早い早耳地獄耳目が早い先見の明予覚飛耳長目気が利く嗅ぐ嗅ぎ付ける嗅ぎ出す嗅ぎ当てる嗅ぎ取る嗅ぎ分ける虫の知らせ虫が知らせる第六感予感直感ひらめき察知インスピレーションぴんとぴんと来る鼻が利く感じ取る気が付く/(3きびしい強烈痛烈きつい厳格厳重厳酷厳正冷厳峻厳しゅんげん峻烈しゅんれつ苛酷かこくこく容赦ようしゃない仮借かしゃくない険しい激しいひどい手痛い手厳しい手ひどいこっぴどい辛辣しんらつびしっとシビアすさまじい猛烈強烈苛烈熾烈しれつ強い強力強大無敵最強力強い手強い

すすど・い【鋭い】

[形][文]すすど・し[ク]
動作が機敏である。すばしこい。
「―・い馬かは知れませぬが優美な毛色ではありません」〈露伴・暴風裏花〉
機をみるに敏である。するどく賢い。また転じて、言動抜け目がない。わるがしこい。
「そう云やどこか眼の中に、―・い所があるようだ」〈芥川鼠小僧次郎吉
若年の時より―・く、無用の欲心なり」〈浮・胸算用・五〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「鋭い」の意味・読み・例文・類語

するど・い【鋭・尖】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]するど・し 〘 形容詞ク活用 〙
  2. 勇ましくてつよい。精鋭である。
    1. [初出の実例]「周瑜等いかにもするとき武者を遣して、皷をうって雷動して進む也」(出典:中華若木詩抄(1520頃)上)
  3. 非情である。冷淡である。つれない。とげとげしい。
    1. [初出の実例]「めのと夫婦に立わかれ、しかもするどき尼寺に、ばうぜんとしておはします」(出典:浄瑠璃・猫魔達(1697頃)三)
  4. 勢いが激しい。とげとげしい。きびしくて、心に突きささるような感じである。
    1. [初出の実例]「早追っかけよとするどき詞、聞くよりすっくと立上り」(出典:浄瑠璃・日高川入相花王(1759)四)
  5. はやい。物事支障なく速やかに行なわれる。
    1. [初出の実例]「きのうわするどう御つきなされましてめでたうぞんじまする」(出典:重刊改修捷解新語(1781)八)
  6. とがっている。鋭角的である。鋭利である。〔和英語林集成(初版)(1867)〕
    1. [初出の実例]「獅子の足には、鋭き爪ありて」(出典:尋常小学読本(1887)〈文部省〉六)
  7. 感覚が鋭敏である。感覚がこまやかで、すばやく的確に本質をとらえるさま。
    1. [初出の実例]「疳(かん)の鋭(スル)どい代助は、三千代の言葉を聞くや否や、すぐ其用事の何であるかを悟った」(出典:それから(1909)〈夏目漱石〉四)

鋭いの派生語

するど‐さ
  1. 〘 名詞 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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