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過多月経 かたげっけいHypermenorrhea

家庭医学館の解説

かたげっけい【過多月経 Hypermenorrhea】

[どんな病気か]
 月経血(げっけいけつ)の量は、ふつう50~120mℓぐらいが正常とされますが、どの程度の量を過多月経というか、明確には決まっていません。一般に、血のかたまり(凝血(ぎょうけつ))が2日以上にわたってみられる場合や、貧血をともなうような場合、過多月経といいます。
 過多月経には、子宮に特別な異常がないにもかかわらずおこる場合(機能性過多月経(きのうせいかたげっけい))と、子宮に異常があるためにおこる場合(器質性過多月経(きしつせいかたげっけい))とがあります(コラム「過多月経の原因別分類」)。
[治療]
 機能性過多月経のうち、無排卵周期症(むはいらんしゅうきしょう)には、クロミフェンで視床下部(ししょうかぶ)を直接刺激する方法や、カウフマン療法・ホルムストローム療法(コラム「無月経治療のためのホルモン補充療法」)などが行なわれます。黄体(おうたい)ホルモンの分泌(ぶんぴつ)異常には、ホルムストローム療法が行なわれます。
 また、どちらについても、ピル(卵胞(らんぽう)・黄体ホルモン合剤)を用いて周期性出血をコントロールしたり、少量の男性ホルモンを持続的に使用して月経量をコントロールする方法があります。
 器質性過多月経の場合は、原因となっている病気の治療が第一です。しかし、子宮体がん以外の良性の病気では、すぐに手術して子宮を摘出するのではなく、貧血の程度をみて、増血剤を内服して改善するかどうかを調べます。
 増血剤を用いての治療をしながらも貧血が進んでしまう場合や、過多月経によって生活に支障をきたしてしまう場合には、手術療法や、月経を一時止めて、閉経の状態をつくる偽閉経療法(ぎへいけいりょうほう)を行ないます。また、機能性過多月経と同様に、ピルのような経口避妊薬を用いて月経周期をつくり、月経量を減らす治療や、少量の男性ホルモンを持続的に使用する方法などもあります。
 これらの治療法の選択は、年齢によって異なります。
 以上のほか、内科的な病気による過多月経の場合は、原因となる病気の治療を行ない、避妊リングが原因の場合には取り除きます。

出典 小学館家庭医学館について 情報

世界大百科事典内の過多月経の言及

【月経異常】より

…(2)月経過多症 月経血量が異常に多い場合で,全量250g以上が一応の目安になる。過多月経ともいう。しばしば,凝血を混ずることがあり,また月経日数が延長する。…

【子宮筋腫】より

…おもな症状は,筋腫が子宮に発生することからも理解できるように,子宮内膜からの周期的出血による月経の異常である。とくに過多月経(月経の量が多い),月経困難症(月経のときに下腹とか腰が痛い)が挙げられ,症状がひどくなると,月経の時期を問わず出血する不正子宮出血の形をとり,出血が多くて貧血の状態に陥ることもよくみられる。その他,筋腫が大きくなって,まわりの組織,膀胱あるいは骨盤の中の神経や直腸を圧迫するための症状が認められる。…

※「過多月経」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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