過活動膀胱(読み)カカツドウボウコウ

デジタル大辞泉の解説

かかつどう‐ぼうこう〔クワクワツドウバウクワウ〕【過活動××胱】

尿意切迫感を主症状とし、多くは頻尿夜間頻尿を伴い、時に切迫性尿失禁を伴う疾患。脳血管障害・パーキンソン病認知症など神経疾患に起因するものと、前立腺肥大症や加齢などによるものがある。OAB(overactive bladder)。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

過活動膀胱
かかつどうぼうこう
overactive bladder

排尿筋が過剰に活動することによって蓄尿障害をきたす膀胱機能の疾患。尿意切迫感があり、頻尿および夜間頻尿を伴うことが多く、切迫性尿失禁を伴うこともある。略称OAB。尿意切迫感とは、不意にがまんできないような尿意が起こること。また、日中に8回以上の排尿が頻尿とされる。夜間頻尿は就寝中に1回(50歳以上では2回)以上起きて排尿する場合で、下部尿路障害によるものと、夜間多尿や膀胱容量の減少によるものがある。また切迫性尿失禁はいわゆる尿漏れのことで、尿意切迫感に加えて、便所までがまんできずに尿が漏れてしまうことがある。
 原因は、脳梗塞(こうそく)などの脳血管障害、脊髄(せきずい)損傷による神経回路の障害、ほかにパーキンソン病や認知症など神経疾患によるものがある。また加齢に加えて、女性では出産により骨盤底筋群が弱くなること、男性では前立腺(せん)肥大症によって起こることもある。
 治療は薬物療法が主で、抗コリン薬がもっとも多く使われるが、口渇や便秘、排尿困難などの副作用(抗コリン作用)に注意が必要である。なお、こうした副作用の少ない薬物の開発も進んでいる。ほかに、水分制限などの生活指導や、排尿間隔を延長させる膀胱訓練、骨盤底筋群を鍛える骨盤底筋体操などの行動療法を行う。電気や磁気によって、骨盤底筋群を刺激して収縮力を改善したり、膀胱や尿道などの神経機能を高めたりする電気刺激治療法もある。[編集部]

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