道場町(読み)どうじようまち

日本歴史地名大系 「道場町」の解説

道場町
どうじようまち

[現在地名]和歌山市道場町・男野芝おのしば

御小人おこびと町の西、久保くぼ町二―三丁目の南にあり、寺院が大部分を占める。小名の卍ヵ辻まんじヵつじは御小人町との間の四辻で、卍状の形から名づけられたという(紀伊名所図会)

町の南の時宗安養あんよう寺はもと和田わだノ島にあり、応永四年(一三九七)畠山基国が再建したが応仁の兵火で荒廃、明応年中(一四九二―一五〇一)小野おの町へ移し、慶長年中(一五九六―一六一五)桑山果報院が当地に移したという(続風土記、紀伊名所図会)門前を安養寺門前屋敷・寺家じけといった(続風土記)。安養寺北側に善能ぜんのう(浄土真宗本願寺派)がある。


道場町
どうじようまち

[現在地名]須賀川中町なかまち池上町いけがみちよう栗谷沢くりやさわなど

須賀川宿四ヵ町の一で、中町の東片側北部を占める。町名は時宗金徳こんとく寺が所在したことによる(白河風土記)。白河古領村郷高帳に「石川之内道場町」とみえ、高一八九石余。寛保二年(一七四二)の須賀川組明細帳(福島県史)でも同高で万引高一七石余、残高一七一石余、反別は田五町五反余・畑一六町八反余、家数五六、男一四〇・女一一九、馬三。「白河風土記」によれば、奥州道中に沿い長さ五五間、家数一八。


道場町
どうじようちよう

中京区室町丸太町下ル

南北に通る室町むろまち(旧室町小路)の両側町で、北は丸太町まるたまち(旧春日小路)、南は竹屋町たけやまち(旧大炊御門大路)

平安京条坊では、町の西側は左京二条三坊一保七町東、東側は左京二条三坊四保一〇町西。平安中期以降は、春日室町小路の南。「日本紀略」承平元年(九三一)六月一日条に「奉授左京座正四位上太詔戸神従四位」また、同書天慶三年(九四〇)七月五日条に「奉授左京従三位太詔戸神正三位」とある太詔戸神社は、「古事談」に「亀甲ノ御占春日南室町西角御座社太詔戸明神申」とあることから、当町北西辺にあったものと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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