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遺伝的浮動 いでんてきふどう genetic drift

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

遺伝的浮動
いでんてきふどう
genetic drift

同じ生物集団内で特定の遺伝子の占める割合が,偶然に変動する現象。たとえばヒトの血液型の違いはそれぞれ生存にとって有利不利がないので,現在人種間,国家間で4種の血液型 (A,B,O,AB) の割合に違いがあるのは,偶然の変動,つまり遺伝的浮動の結果と考えられる。

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知恵蔵2015の解説

遺伝的浮動

集団の遺伝子頻度自然淘汰とは無関係に変化すること。繁殖の過程で多数の遺伝的組み合わせのうちの1組が機械的に選ばれるため、特定の遺伝子が偶然に何回も選ばれることが起こり、遺伝子頻度に変化をもたらす。小さな個体数の集団では対立遺伝子の一方が消失し、他方の遺伝子が固定されることもあり、この現象が進化に果たす役割をS.ライトが理論的に明らかにしたことから、ライト効果とも呼ばれる。進化の中立説もこれによって説明される。

(垂水雄二 科学ジャーナリスト / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

いでんてき‐ふどう〔ヰデンテキ‐〕【遺伝的浮動】

生物の個体群において、適応とは無関係に、ある形質にかかわる遺伝子が無作為に選択され、次世代に伝わる遺伝子の頻度が変動すること。比較的個体数が少ない集団内で生じる。遺伝子浮動機会的浮動

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

遺伝的浮動
いでんてきふどう

生物の個体群にみられる現象で、毎代の繁殖の際に次の代に伝えられる遺伝子が無作為的に取り出される過程で、遺伝子頻度が変動することをいう。世代を多く重ねている間に、この効果が累積してしだいに元の遺伝子頻度から偏り、著しい場合には対立遺伝子の一方が失われたり、または集団中に固定したりする。この効果は選択や突然変異とともに、集団の遺伝子頻度を変化させる要因の一つとなっているが、自然選択や人為選抜と異なり、変化に方向性がない。遺伝的浮動の大きさは、集団が小さいほどその変動が大きい。アメリカの集団遺伝学者ライトSewall Wright(1889―1988)が初めて指摘したので、ライト効果ともいわれる。[井山審也]

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世界大百科事典内の遺伝的浮動の言及

【機会的浮動】より

…遺伝的浮動ともいわれる。個体数がNの集団は前の世代の個体が作った多数の配偶子から機会的に選ばれた2N個の配偶子から成り立っている。…

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