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避文 さりぶみ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

避文
さりぶみ

「去文」とも書き,避状,去状ともいう。平安~室町時代に用いられた古文書の一つで,自己の権利を放棄することを証明する文書。本文中に,「避渡す」とか「去申す」などの言葉を記して,権利の放棄を表示することが多い (→沽券 ) 。また江戸時代の離縁状も,妻に対する夫の権利を放棄するところから去状といわれ,これを3行半に書くならわしから,「三行半,三下半 (みくだりはん) 」ともいう。

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世界大百科事典 第2版の解説

さりぶみ【避文】

〈去文〉とも書く。日本の古代から中世にかけて使用された文書で,他人の権利(多くは土地財産)に対して妨害を加えたり,あるいは不当な主張を行った者が,その不当な事実を認めて退去する意思表示のために発行したものである。この文書名が初めて史料に現れるのは859年(貞観1)で中世に至るまでこの意味で使用された。まず初期の使用例を挙げると,紀伊国石垣荘は藤原仲平が生前に女子の明子に譲り明子が年久しく領掌していたが,郡司紀春数が公験(くげん)を偽作して妨害を行ったため明子は公家に訴え,公家は国司に命じて弁決させたところ春数は〈無所避申,進過状避文等早了〉という。

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