郎君(読み)ロウクン

デジタル大辞泉 「郎君」の意味・読み・例文・類語

ろう‐くん〔ラウ‐〕【郎君】

年若く身分の高い男子や主家息子などを敬っていう語。わかとの。
「―の御後見を致すべき、御委托を蒙り」〈竜渓経国美談
妻や情婦から夫や情夫をさしていう語。

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精選版 日本国語大辞典 「郎君」の意味・読み・例文・類語

ろう‐くんラウ‥【郎君】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 年わかい貴公子、また、主家の息子を敬っていう語。わかとの。
    1. [初出の実例]「郎君行き去て後、我家中に在て日々に五百人の僧斉を設く」(出典:三国伝記(1407‐46頃か)九)
    2. [その他の文献]〔李商隠‐九日詩〕
  3. 妻や情婦からその夫や情夫を呼ぶ語。また、単に夫や情夫。遊女が相手客をいう場合もある。
    1. [初出の実例]「暁雲窓外雪漫々、留得郎君帰思寛」(出典:北里歌(1786か))
    2. [その他の文献]〔剪燈新話‐金鳳釵記〕

いら‐つ‐きみ【郎君】

  1. 〘 名詞 〙いらつこ(郎子)
    1. [初出の実例]「坂田耳子(さかたのみみこ)郎君 イラツキミ」(出典:釈日本紀(1274‐1301)一八)

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普及版 字通 「郎君」の読み・字形・画数・意味

【郎君】ろうくん

そなた。

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