デジタル大辞泉 「郎」の意味・読み・例文・類語 ろう【郎】[漢字項目] [常用漢字] [音]ロウ(ラウ)(呉)(漢) [訓]おとこ おのこ1 中国の官名。「侍郎・尚書郎」2 妻や恋人が夫や男を呼ぶ称。また、広く男子。「郎君/新郎・太郎・野郎・白面郎・遊冶郎ゆうやろう」3 家来。召使い。「郎従・郎党/下郎」[名のり]お[難読]郎子いらつこ・郎女いらつめ・女郎花おみなえし ろう〔ラウ〕【郎】 [名]1 男子。特に、年若い男子。若者。2 女性から夫、または情夫をさしていう語。郎君。「妾わたしは時々に呼吸器となって、―が浮気なる口元を塞がん」〈逍遥・当世書生気質〉3 中国の官名。侍郎・尚書郎などの総称。[接尾]数を表す語、またはそれに準じる語に付く。1 一族あるいは一家の中で、男の子の生まれた順序に従い、男子の名前をつくる。「一郎」「次郎」2 男女の別なく、子供の生まれた順序を示す語として用いる。「男子二人、女子一人をもてり。太―は質朴すなほにてよく生産なりはひを治む、二―の女子は大和の人の妻問ひに迎へられて」〈読・雨月・蛇性の婬〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「郎」の意味・読み・例文・類語 ろうラウ【郎】 [ 1 ] 〘 名詞 〙① 男子。特に、年若い男子。[初出の実例]「郎、剌烏(ラウ)、易茲剌課(イラツコ)」(出典:日本一鑑窮河話海(1565‐66頃)五)「此郎は、向井氏玄勝老人の末の子に生れて」(出典:俳諧・本朝文選(1706)六・誄類、去来誄〈許六〉)[その他の文献]〔漢書‐佞幸伝・鄧通〕② 女性から夫、または、情夫をさしていう語。[初出の実例]「郎来苦二夜短一、郎往苦二宵長一」(出典:南郭先生文集‐初編(1727)一・四時子夜歌八首)[その他の文献]〔孫綽‐情人碧玉歌〕③ 中国の官の名。侍郎、員外郎、尚書郎などの総称。[初出の実例]「彼は吉報の使者として嘉(よみ)せられ、郎となって」(出典:李陵(1943)〈中島敦〉二)[その他の文献]〔班固‐答賓戯序〕[ 2 ] 〘 接尾語 〙① 一族あるいは一家の中での男子の生まれた順序に従い、数字あるいはそれに準ずる語に付いて、その男子の名を作る。「太郎」「次郎」「三郎」など。[初出の実例]「たらう国経の大納言」(出典:伊勢物語(10C前)六)[その他の文献]〔霍小玉伝〕② 数字、また、それに準ずる語に付いて、男女の別なく子どもの生まれた順を表わすのに用いる。[初出の実例]「男子二人、女子一人をもてり。太郎は質朴(すなほ)にてよく生産を治む、二郎の女子は大和の人の(つまどひ)に迎られて、彼所(かしこ)にゆく、三郎の豊雄なるものあり」(出典:読本・雨月物語(1776)蛇性の婬) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
普及版 字通 「郎」の読み・字形・画数・意味 郎常用漢字 9画(旧字)人名用漢字 10画 [字音] ロウ(ラウ)[字訓] きみ・おとこ[説文解字] [字形] 形声声符は良(りよう)。〔説文〕六下に魯の地名とし、〔段注〕に「を以て男子の、び官名と爲すは、皆良の假借なり」とする。良は風箱留実、筒の中に風を通して、穀の良否をよりわけるもので、それより良善の意となる。〔詩、秦風、黄鳥〕「彼の(さう)たるは天 我が良人を殱(つく)す」の良人は良士、は廊廡(ろうぶ)にあって事を執ることよりの称であるらしく、漢代に郎官の制が定まり、石二十以上をといった。のち官僚、男子の称となり、族中の排行(生年の順)によって九郎・十二郎のようにいう。[訓義]1. きみ、男の美称。2. おとこ、わかもの、むすこ。3. 父や主人・夫をよぶ。4. 官名、郎・侍郎・郎中。5. 女には女郎という。[熟語]郎▶・郎官▶・郎君▶・郎子▶・郎女▶・郎壻▶・郎中▶・郎当▶・郎伯▶・郎門▶・郎吏▶[下接語]議郎・牛郎・漁郎・賢郎・散郎・児郎・侍郎・女郎・小郎・丞郎・情郎・新郎・太郎・治郎・中郎・夜郎・野郎・令郎・老郎 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報 Sponserd by