野生型(読み)ヤセイガタ(その他表記)wild type

デジタル大辞泉 「野生型」の意味・読み・例文・類語

やせい‐がた【野生型】

動植物の種の中で、野生集団に最も多くみられる型。突然変異型に対し、基本と考えられる表現型。また、その個体。正常型。

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精選版 日本国語大辞典 「野生型」の意味・読み・例文・類語

やせい‐がた【野生型】

  1. 〘 名詞 〙 遺伝形質で、遺伝子の突然変異型に対し、もとの型のものをいう。

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改訂新版 世界大百科事典 「野生型」の意味・わかりやすい解説

野生型 (やせいがた)
wild type

生物の自然集団の中でもっとも高い頻度で見いだされる表現型の系統,個体あるいはその表現型を支配している遺伝子を野生型という。しかし野生型の中にも個体によってかなりの個体差がみられ,それらが一定平衡を保ってそれぞれの野生集団を構成していると考えられている。キイロショウジョウバエの目の色を例にとると,赤目は野生型であり,白目やエオシン目は野生型の赤目から突然変異によって生じた突然変異型である。野生型は突然変異型に対して優性の場合が多い。野生型が見当たらないときは栽培型や飼育型の中からもっとも基本的と考えられるものを選び,野生型に相当するものと考え,これを正常型または標準型ともいう。
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百科事典マイペディア 「野生型」の意味・わかりやすい解説

野生型【やせいがた】

生物学用語。生物の標準的な表現型。正常型とも。一つの遺伝子座には複数対立遺伝子があり,それに応じて異なった表現型が生じるが,そのうち,野生の集団に最も普遍的にみられるものを野生型という。あるいはその遺伝子型を指すこともある。栽培,飼育しているものでは,一番基本的と思われる形質を採る。野生型に対する形質を変異型という。キイロショウジョウバエの眼を例にとると赤眼が野生型,白眼やエオシン眼は変異型。

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