野風(読み)ノカゼ

精選版 日本国語大辞典 「野風」の意味・読み・例文・類語

や‐ふう【野風】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 野を吹く風。のかぜ。
    1. [初出の実例]「山雨鐘鳴荒巷暮、野風花落遠村晨」(出典:本朝麗藻(1010か)上・暮春与右金吾眺望施無畏寺上方〈藤原伊周〉)
    2. [その他の文献]〔鮑照‐代東門行〕
  3. 田舎じみた風体(ふうてい)。野卑な様子
    1. [初出の実例]「風呂屋者一流、此風に上中下の品あり。〈略〉大やう野風(ヤフウ)にしていとさうざうし」(出典仮名草子・都風俗鑑(1681)四)

の‐かぜ【野風】

  1. 〘 名詞 〙 野原を吹きわたる風。野に吹く涼風
    1. [初出の実例]「吹きまよふ野風をさむみ秋はぎのうつりもゆくか人の心の〈常康親王〉」(出典:古今和歌集(905‐914)恋五・七八一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「野風」の読み・字形・画数・意味

【野風】やふう

野の風。

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